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宮城県女医会メッセージ

被災地から

     宮城県女医会 鈴木カツ子

 平成23年(2011年)3月11日午後2時46分、震源地宮城県沖、マグニチュード9.0、震度6強~7の大地震が発生、息をつく間もなく想像を絶する巨大津波が東日本沿岸を襲いました。亡くなられた方、行方不明になられた方は合わせて2万8千人を越えております。さらに福島第一原発事故の放射能漏れによる健康被害、生活不安は将来にわたり大きな心の痛手を招いております。
  大震災から1カ月も経たない4月7日午後11時32分、震源地宮城県沖、マグニチュード7.4、震度6強の余震がまた襲ってきました。「津波は大丈夫か」深夜の東北に恐怖と緊張が走りました。幸い津波警報と注意報は8日午前0時55分に解除されましたが、宮城県内では広範囲で停電し、ガス漏れ、水道管破裂の通報も相次ぎました。
  この度の大震災・巨大津波で会員は浸水したり、内部損壊に見舞われたりしながらも、幸いみな無事で、水道が復旧した3~4日後には多数の会員が暖房も無いなか、診療を開始いたしました。その間避難所を巡回したり、被災地へ出向いたりして被災者のみなさんの話に耳を傾け共に涙を流しました。宮城県女医会会員は東北出身の会員が多く、実家が流されたり、身内が亡くなったり、原発の事故で疎開したりと痛みを感じながら活動しております。
  いま私たちは10年間続けてきた「女性健康医療相談」を4月1日から再開いたしました。これから心が萎えたり、体が動けなくなったりすることが多くなるでしょう。詳細はホームページに載っておりますのでぜひご利用下さい。
  今回の大震災・巨大津波は災害時における避難所やクリニックでの医療や健康相談、薬剤供給、保健衛生、感染症・予防接種対策、栄養問題、心のケア、障害者や高齢者、女性や子供たちへの配慮などさまざまな問題を提起しました。これらを課題にアンケート調査を実施し防災・災害復興対策に寄与できればと考えております。
  旧約聖書の『ノアの箱舟』のエピソードを現実感を持って思い起こされた方もおられることでしょう。大洪水の後、壊滅した茶色一色の大地から鳩が咥えてきたオリーブの葉の緑に、復興の希望が重なってまいります。国民の癒しとなってきた緑豊かな東北の地が再び甦ることを願って、敬虔に向き合っていこうと思っております。
  日本の各地、世界各国から寄せられた温かい思いやりに心よりお礼申し上げます。

平成23年4月10日 記

「4月1日仙台市荒浜にて」