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宮城県女医会研究助成事業

宮城県女医会研究助成事業の概要

宮城県女医会 山本 蒔子

平成2年7月に開催された定時総会において、宮城県女医会の事業として、女性医師への研究助成制度を開始することが決められた。宮城県女医会として、初めての対外的な事業の始まりである。日本女医会ではすでに研究助成制度を昭和56年(1981年)より開始している。平成2年まで会長であった長池博子先生のお勧めで、私が実際の仕事を担当することになった。さっそく、趣旨を文にし応募要項を作成した。

私は昭和45年に東北大学医学部大学院を修了して以来、平成元年まで東北大学第二内科教室に在籍し、研究、診療および教育に携わった。当時、東北大学医学部においては、女性医師が研究を続けていても、ポストを得ることは難しかった。女性医師が育児及び家庭責任を負い、患者を診療しつつ研究を継続することは、時間的にも体力的にも、男性の何倍も頑張らなければならない状況であった。そのような立場の女性医師を、宮城県女医会が研究助成の面で応援することは、どんなにか励みになるかと思われた。

その後、私が日本女医会理事を務めることになったことから、担当は渡部光子会員に引き継がれている。発足当初の推薦者は宮城県女医会会員としたが、その後は、広く公募することになり、現在は所属している教室の教授や病院長が推薦者なっている。最近は応募者が多いために面接を実施している。面接してみると、どの方もとても熱心に仕事をされていて、新しい研究について教えられるところが多く、また、彼女達のひたむきさが伝わってきて、みなさんに研究助成をしたいと思ってしまうほどである。平成20年度は、宮城県女医会創立50周年を記念して、5名の先生に助成金を差し上げた。
一覧表に示したように、平成3年から平成22年までの間に、20回の助成金の授与が行われ、42名の女性医師に研究助成をすることが出来た。宮城県女医会例会は奇数月に開催し、例会出席会員からは年会費とは別に例会費を頂くことにしており、これが研究助成金の財源となっている。

研究助成金を差し上げる時には、宮城県女医会の活動に参加して頂くようにお願いし、そのことが後に続く後輩のためになるとお話をしている。研究助成金を差し上げた先生たちには、研究成果を必ず例会で発表して頂いている。例会で若い先生の研究に触れることは、女医会会員にとって大変刺激的である。

研究助成を受けられた先生方が、次世代の宮城県女医会を背負って活躍されることを願っている。



宮城県女医会研究助成金授与者名と研究課題一覧

第三十一回(令和4年)

63.奥山純子
「長期化する新型コロナウイルスの感染状況が地方自治体職員のメンタルへルスに及ぼす影響」
(東北大学病院 肢体不自由リハビリテーション科)

※令和3年度 新型コロナウイルス感染症流行につき募集せず。

第三十回(令和2年)

62.大根田絹子
「転写因子GATA1とその標的遺伝子の非翻訳領域における一塩基多型とヒト赤血球疾患と関連解析」
(東北大学 東北メディカル・メガバンク機構 人材育成部門 ゲノム予防医学分野)

第二十九回(平成31年 令和1年)

60.田中里江
「COPD患者の身体活動性と抗老化因子(Growth differentiation factor11の関連に関する研究)」
(東北大学大学院呼吸器内科学分野)

61.富岡智子
「心不全の予後予測因子の検討」
(みやぎ県南中核病院循環器内科)

第二十八回(平成30年)

58.大西詠子
「超音波造影剤を用いた神経ブロックの有効性の検証」
(東北大学麻酔科)

59.佐藤遥
「肺高血圧症における右室形態変化の意義」
(東北大学大学院 医学系研究科 臨床生理学)
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